頭語・結語の正しい使い方|ビジネス挨拶状での基本マナー

挨拶状やビジネス文書では、文章の最初と最後に「頭語(とうご)」と「結語(けつご)」を添えるのが一般的です。
正しく使うことで、文章全体に丁寧さと格式を持たせることができます。
1. 頭語と結語とは?
🖋 頭語とは
文のはじめに添えるあいさつ語。
「これから正式な文書を始めます」という意味を持っています。
例:
- 拝啓
- 謹啓
- 謹呈(※主に贈り物を差し上げる際の添え文などで用いられます)
- 前略 など
🖋 結語とは
文の最後に添えるしめくくりの言葉。
「以上です」「おわりです」を丁寧に表す表現です。
例:
- 敬具
- 敬白
- かしこ(※現代では、女性が私的な手紙で敬意を込めて用いる表現です)
- 草々 など
2. 頭語と結語はペアで使うのが基本
頭語と結語はセットで使うのがマナーです。
よく使われる組み合わせを覚えておくと安心です。
| 頭語 | 結語 | 用途・意味 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 一般的なビジネス文書に最も多い |
| 謹啓 | 謹白 | 目上の相手・改まった内容に |
| 拝呈 | 敬白 | 式典や案内文など丁寧な場面に |
| 前略 | 草々 | 略式。親しい相手や急ぎの場合に |
| 冠省 | 敬具/草々 | 「前略」よりもさらに急ぐ、または略式の場合に。お詫びや至急の連絡などで使われる |
| かしこ | (女性が私信で使用) | 女性の手紙で敬意を込めて |
3. よくある誤用例と注意点
- ❌ 頭語だけ、または結語だけを使う
→ どちらか一方だけでは不自然。必ずペアで使いましょう。 - ❌ 「拝啓」と「謹白」など、対応していない組み合わせ
→ 格が合わないと不調和に見えます。 - ⚠ 「前略 敬具」
→ 現代では使う人もいますが、正式な文書では不調和とされるため避けるのが無難です。
4. 頭語・結語を省略してもいい場合
案内文や社内通知など「形式文ではない」「軽めの報告書」に限り、省略しても問題ありません。
ただし、社外あての正式な挨拶状では必ず入れるのが安心です。
5. まとめ
- 頭語と結語は文章を丁寧に締める日本語の礼儀。
- 対応するペアを正しく使うのが基本。
- 略式の場面以外では省略せず記載を。
正しい言葉づかいが、信頼を生む第一歩です。
挨拶状を作成する際は、ぜひチェックしてみてください。





