ビジネス挨拶状に使う「私儀」と「私こと」について

ビジネスの場で挨拶状を書くときにはちょっとしたお作法があります
その一つが「さて私こと」や「私儀」という言い回しです
どちらも私個人のことをへりくだって伝えるための表現で自分の出来事を書くときに使われます

たとえば転勤や異動を知らせる場合に「私儀このたび◯◯へ赴任することとなりました」と冒頭に置くことで自分の都合を伝えつつも相手への敬意を示すことができます
「私儀」はより改まった響きがあり社外向けの案内に適しています
「私こと」は少し柔らかく親しい相手や社内向けの挨拶状で見られることが多いです

また挨拶状ではこれらの言葉をただ書くだけでなく配置にも工夫があります
「さて私こと」や「私儀」を書き始めるときには謙遜の意を込めて行末から一文字下げた位置に置くのが正式とされます
あるいは行頭に書く場合は文字の大きさを少し小さくすることもあります
こうした細かなルールが挨拶状の丁寧さにつながっているのです

そしてもう一つ大事なのが句読点を入れないことです
普段の文章では読みやすさのために句読点を使いますが挨拶状では使いません
理由はいくつかありますが句読点はもともと子どもが読みやすいように生まれたと言われており大人が読む改まった文章である挨拶状では用いないのが伝統です
その代わりに空白や改行を入れて読みやすさを工夫します

 例)さて、私こと → さて 私こと

挨拶状は短い中にも礼儀や気遣いが表れるものです
「私儀」「私こと」の意味や配置の仕方そして句読点を使わない理由を理解しておけば安心して作成できるでしょう

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